古紙回収の日

今朝、会社に行こうとするかみさんを、いつもは玄関から見送るだけなのに、古紙回収の日だったので外に出て見送った。ひもでくくった数枚の段ボール紙を所定の場所に置いてから、遠ざかっていくかみさんの姿を目で追っかけていると、ちょうど振り返るのが見えて、手を挙げて応えた。

 小さなことだけど、振り返ってくれたことにほっと安心する自分がいた。

 家にいて、ほとんど誰とも話さない日々。

そりゃちょっとは精神が弱まるよな、という気がする。

 理由はたぶん、こんな日を送ってていいのか、という。社会に参加してない、っていう、そんなおそらく小さなうしろめたさ、みたいなものだと思う。

 別に気にしなきゃいいんだろうけど。だって病気なんだし。

 かみさんって、もちろん彼女にも悩みや、不安に感じることだっていろいろあるんだろうと思うけど、自分みたいに、なにか自分の存在を否定するような不安って、感じないんじゃないんだろうか。

 というか、この人となぜ結婚したんだろう。

それは、そういう強さがあると思ったから。

くだらない自分の意味のわからない不安感がどうしようもなくなった時、きっとこの人なら安心させてくれる、みたいな。

 振り向いてくれたかみさんの姿を見て、この人の笑顔がなにより大事なんだとまた気づかされた。

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